正面顔はプロの漫画家が描いても難しいと言われています。
それほど難しいものなので、絵を描き始めた人は「難しくて当然なんだ!」という気持ちで描いてみましょう。
まず、イラストを描き始めた頃にやりやすいミスが以下の二つです。
- 頭が大きい
- 目の形がいびつ(左右非対称)
こんな感じ。
■頭が大きい
これは漫画絵を描く人に多いと思います。私もイラストを描き始めたころ好きな漫画家の模写をしてましたが、いっつも頭でっかちになってました。
これは頭の大きさを理解してない+髪の生え際がわかってない事からなると思います。
■左右非対称
同じ目なのにズレてしまうのは、描きなれた目と描きなれてない目があるからです。
特に初心者の場合は、斜めに向いた顔か片方の目が都合よく前髪で隠れてる絵を描く傾向が強いので(耳が痛い)このようになってしまいます。
これらを解消するには、まず基本となる比率と位置を覚えるのが一番の近道です。
正面顔の比率
以下のは平均的な比率ですが、これを頭に入れておくと正面顔のずれを抑えることができるので参考にしてみてください。
■頭から目、目から顎までが二分の一(目の位置は顔のほぼ真ん中)
■目から鼻のつけ根、鼻のつけ根からあごまでが二分の一
■鼻のつけ根から顎を三分割すると、3分の1の部分に唇がくる
更に前から見た鼻の長さと耳の長さは大体同じくらいです。
また、顎と鼻の横幅を同じくらいにしておさめるとバランスがよくなります。
目について
目はイラストの中でもずれやすい部分。左目と右目の間にもう一つ目を置く感覚で離してあげると良い感じにかけると思います。
また、眼球の丸みを皮膚に出してあげたり、まぶたの影を瞳におとしてあげるとリアルな絵になります。
書いてみよう
私は昔から丸を描くのが苦手です。丸のずれが出ないように、まずは長方形から描くと初心者でも描きやすくなると思います。
1.長方形を描く
2.その中に円を描く
3.真ん中になる位置に縦線を引く
4.顎の幅を決める
5.ほほ骨から顎に向かって斜めに線を引く
6.顎の幅に合わせて鼻を描き、目や口を描いていく
その後に顔に肉をつけたり、そぎ落としていくと描きやすくなると思います。ぜひ試してみてください。
アナログで書く場合
アナログでかく場合は、方眼用紙がおすすめです。鼻の長さに5マスとったら、耳の大きさも5マスとるようにするとズレが少なく描けます。
描き方についてはこちらの記事を参考にしてください→【講座】簡単な顔の描き方について【初心者】
また、アナログで描くときは水色の芯を使うと比率やアタリを描きこめるので便利です。おすすめはuniのけしごむで消せるカラーシャー芯です。
水色で大まかな比率を描きこんで、その後それに合わせて坊主の人を描いてみましょう。
生え際を意識して髪を生やせば頭でっかちになる事を防げます。
頭部の形、生え際の両方がわかりやすい坊主は最高の人物です。ぜひ画像検索して坊主を描きまくりましょう。
男の子と成人男性
幼い子供を描く場合は目の位置を下に、大人の男性を描く場合は目の位置を少し上にしてあげるとそれらしくなります。
また、男の子は目を大きくしたり骨格を丸くすると子供らしい感じになります。
骨と筋肉を知る
骨を土台にし、その上に筋肉がありその上に皮膚があります。
慣れてきたら骨格をイメージして描くと、顔の輪郭線を描く時にズレることが少なくなります。
また、顔の骨格をかえてあげるだけで印象が変わってきます。
漫画でキャラの顔が同じ感じになってしまいがちな人はぜひ骨格をかえてみてください。
男性は左のようにごつく、女性の場合は卵型のようにゆるやかに描いてあげるとそれらしくなります。
まとめ
イラストを描き始めたころは斜め顔ばかり描いてしまいがちですが、描き始めの時こそ正面顔をマスターしてやる!という意気込みで描くと、後から苦労しなくてすみます。
最初の頃は比率を意識して描いて、慣れてきたら好きなように変えて、楽しく描いてみてください☆
参考資料:「人体クロッキー」「人物デッサン攻略77のポイント」