プロの漫画家でも初心者の方でも漫画を描く道具は基本的には同じです。道具から入ってしまうと買っただけで満足してしまうこともあるので、家にあるものを賢く使いましょう。
漫画を描くのに最低限必要な道具は以下のものになります。
- ネーム用の紙
- 鉛筆・シャーペン
- 消しゴム
- 原稿用紙
- ペン先とペン軸
- 漫画用のインク
- 定規
- スクリーントーンとトーンカッター
- 筆ペン・サインペン
- ホワイト、修正液
ネーム用の紙
ネームとは、簡単な絵とコマ割りで一通り最後まで漫画を描き上げたものです。ネームを絵ではなく文字で描き出す先生もいます。また、ネームを描く前にプロット(起承転結を意識して大まかなあらすじを書き出したもの)を描く人もいます。
ちなみにワンパンマンでお馴染みの村田雄介先生が描かれたネームはこちら
俺も晒しちゃお!アイシールド1話目のネーム。稲垣先生のネームを元に切り直してるからネームと言うより下絵に近いか。もう十年も前になるのか… http://t.co/VVwe3TNG
— 村田雄介 (@NEBU_KURO) 2012年5月22日
ネームを描く紙は基本的に何でも良いと言われてますが話の流れをみるのに見開き出来るノートがいいようです。
鉛筆・シャーペン
どちらでも大丈夫ですが、描きなれているものを使うのがベスト。見えにくいと厄介なので、2B以上のものを使うようにしたほうがいいです。
消しゴム
消しゴムもなんでも大丈夫ですが、大きい消しゴムと細かい部分を消せる消しゴムがあると便利です。
大きい消しゴムは消しやすいMONOがおすすめ。細かい部分を消すのにはペンタイプの消しゴムが便利。
原稿用紙
ケント紙などの厚い紙なら原稿用紙としても使えます。趣味でweb漫画を描いている人は、コピー用紙、無地の紙に描いてスキャンしてる人も多いです。
でも初めて描く人は市販の原稿用紙がおすすめ。原稿用紙には必要な情報(アタリ線、トンボなど)が入っているからです。
金沢印刷さんより。仕上がり線ぎりぎりにセリフや絵を入れておくと絵が切れてしまうことがあります。重要なセリフはなるべく内枠線の中におさめるようにしましょう。
原稿用紙の種類について
原稿用紙には同人誌用と投稿用があります。普通の同人誌を作る場合は同人誌用、雑誌などに投稿する場合は投稿用がおすすめです。
私が持っているのはデリータ原稿用紙。ペンの引っ掛かりが少なくて描きやすいです。
デジタルで漫画を描く場合、同人誌印刷栄光や金沢印刷で原稿用紙やテンプレートのダウンロードができます。
原稿用紙に描かれている重量について
110kgなど、用紙に描かれている重量は厚みを表します。110kgよりも135kgの紙の方が厚みがあります。筆圧が強い人は厚みがあるものを、トレースして使いたい人は厚みがなく、光を透かしやすいものを選ぶと描きやすいです。
ペン先とペン軸
左がペン先、右側がペン軸。どちらも老舗の会社タチカワさんより引用
最近ではデジタルでペン入れする人が増えてきていますが、ゼブラが出した筆圧が強い人向けのハードGペンは発売当初から売り切れるなど、つけペンを愛用している人は沢山います。
ペン先の種類について
主なペン先は以下の通りです。
Gペン…強弱がつけやすいペン先。人物の輪郭などに使われます。
かぶらペン…均一な線が引きやすいペン。
丸ペン…細い線が引けるペン。目、紙など細かい部分を描くのに適したペン
初めてつけペンに挑戦する場合はカブラペンがおすすめ。
「どのペン先を買えばいいかわからない!」という場合は複数のペン先がセットになったものがおすすめ。デリータお試しペンセットは丸ペン・Gペン・サジペンの三種類が試せます(※インクは別売り)
関連記事>>つけペン初心者には3種類のペンセットがおすすめ
漫画用のインク
証券用、製図用がありますが、濃くにじみにくい製図用のインクがおすすめです。製図用のものは消しゴムをかけた時にもはげにくいです。
定規
枠線を引くためのもの。長めのものを用意すると引きやすいです。
スクリーントーンとトーンカッター
こちらはちゃおを買った時についてきた物。スクリーントーンは服、影、背景に貼る時に使います。トーンカッターはトーンを切る時に使うもの。でも自分が使いやすいカッターを使って切る人もいます。
最近ではアナログまで下書き・ペン入れ→デジタルでトーン貼りという人が増えてきています。
筆ペン・サインペン・ミリペン
サインペン、ミリペンは枠線を引いたり、フキダシを描くのに適しています。
枠線を引くミリペンは0.5~0.8ミリタイプのものがおすすめ。
筆ペンは髪などのべた塗りに使います。黒がしっかり出るのなら100均のペンでも大丈夫。
おすすめの筆ペンは星野リリィ先生も愛用している墨液くれ竹筆 中字
塗りつぶしが綺麗に出来ます。
ホワイト、修正液
修正、髪のハイライトに使います。百均に売ってるブラシタイプのものは広い範囲を塗るのにおすすめ。
トレース台
原稿用紙の下に下書きを置いて、光をあてて透かすトレース台。その他、背景なども写真をトレースすることで簡単に描けます。無くてもいいけどあったらとても便利です。
トレース台がない場合はタブレットにアプリを入れれば簡単に代用できます
関連記事>>トレース台の代わりになる●●を使って綺麗にペン入れする方法
まとめ
マンガを描こう!と思っても何を用意したらいいかわからない人も多いと思います。今は昔と違ってデジタルでなんでも出来てしまうので、安くそろえたい人はトーン、枠線などをデジタルでするのもいいと思います。楽しんで漫画を描いてください!