遅筆と遅筆になりやすい原因とは
遅筆(ちひつ)とは、絵や文章を描く(書く)スピードが遅い人のことです。対義語は速筆(そくひつ)
アニメーターの人は職業柄、速筆の人が多いと言われています。
遅筆のデメリット
私も一枚絵を完成させるのが物凄く遅く、描き始めるのもとても遅いです。
そのため、「描きたいものが溜まりすぎて、どれから手をつければいいかわからない」という状況によく陥ります。
そうすると「あ、家に帰ったらあれ描こう」「明日はあの絵を描こう」という意欲がどんどん損なわれていくんですよね。
描かなきゃ!っていう、そういう気持ちになる。そうなると、どんなに「描きたい」と思っていたものも、「やりたくない」っていう感情に変わってしまいます。
自分の頭の中の妄想は他の誰も出力できません。あなたが描かなければどんなに素晴らしいキャラクターもストーリーも死んでしまいます。
自分の戒めの意味を込めて、遅筆の原因を書いてみました。
完璧主義者
頭の中の理想が高すぎる。
頭の中の妄想を紙に描こうとしたとき、手の技術が追い付いていないが為におきるジレンマです。
「なぜだ・・頭の中ではこんなに完璧に出来上がっているのに!」と、なって、明日描こうってなって、結局描かない。
はい、今あなたの頭の中のキャラは死んだよ!(修造氏)
芸術家の方やプロの方には突き詰めて突き詰めて完璧に仕上げるまでに苦労していく人が多いですが、それは本当に天才と呼ばれる人だけだと思った方が良いです。
そして天才と呼ばれる人はこんなサイト見てないです(自虐)
描きたいものがはっきりと決まってない
こちらは逆。描きたいものがぼんやりと浮かんでいるけど、「どこをどうしたらいいか。キャラは何人?背景は?光源は?」など、決まってない部分が多い。
この場合だと、迷いながら絵を描いていくため、当然時間もかかります。
迷い線も多くなってしまうため、清書する時にも時間がかかります。
速筆になりたい!遅筆を対策するためには
時間を決めて描く。
私が実際にやってみたもの。これが一番効果があると思います。
15分なら15分、1時間なら1時間と時間を決めてガシガシ描く。
いきなり創作から始めると難しいので、最初はポーマニなどを見て模写から始めた方がいいです。
「決められた時間内にやるべきことが決まっている」と、脳の集中力はすさまじいです。
脳は基本的に一つのことしかできないと言われています。やることが決まってると迷う事がないので、それだけに集中することができます。
これを続けると、絵を描く時に迷っても「とにかくここまで仕上げよう」という気持ちが出てくるのでおすすめです。
ボールペンで描く
失敗できない一発書き。これは良し悪しかもしれませんが、遅筆の方にはおすすめ。
「正確に線を引く」という習慣が出来るため、迷い線が多くて絵を完成させられない人は試してみてください。
下書きの前の下書きを作る
漫画でいうネームに近いかもしれません。何を描けばいいかぼんやりとしか浮かばない場合、チラシの裏でもなんでもいいです、ここにはランプ、ここには男性、など、絵や文字で描きこんでみてください。
その後、その資料になりそうなものを書籍やネットで探してみてください。そしてそれをもとに「自分が描きたいもの」を、同じ紙に描き出してみてください。
ぐちゃぐちゃになるかもしれませんが、下書きの前なので失敗してもいいんです。紙に描きながら頭の中のイメージを完成させていく感じです。
これは二度手間に感じるかもしれませんが、これをやると描きたいものがしっかりと浮かんでくるのでおすすめです。
下書きの下書きの紙が、模写でいうお手本のようなものになります。
イメージが固まってるため、下書きの迷い線もぐっと減らすことができます。そうすると清書をする時間も短縮することができます。
デジタル絵の場合はショートカットキーを活用
プロのイラストレーターの方はショートカットキーをすごく活用してます。
ショートカットキーとは、指定したアクション(拡大、一つ前に戻るなど)をキーボードの文字を押して行うもの。
使ってるペイントソフトによって設定されてるショートカットキーも違います。自分でカスタマイズすることもできるので試してみてください。
クリスタを使ってる場合はこちらのショートカットキー一覧が便利。
SAIの場合はこちらの記事がわかりやすいです。
まとめ
- 頭の中の理想が高い、描きたいものが決まってない場合遅筆になりやすい
- 決められた時間内に描く習慣をつける
- ボールペンの一発書きは迷い線を減らすのに便利
- 下書きの前の下書きを作り、頭の中を整理する
- デジタル絵の場合はショートカットキーを活用