クロッキーは速描画と呼ばれ、5分~10分間ほどの短時間でモデルの動きの構造・本質をとらえます。
クロッキーを続ける事で
短時間で本質を描こうとする→物を見るクセがつく→見たものを線で表そうとする(3次元→2次元)
と、いう流れができます。
しかし、クロッキーのやり方は人それぞれ違います。影まで描きこむ人もいれば、線だけで立体を表す人もいます。
ここでは初心者でも始めやすいクロッキーのやり方を二つ紹介しています。参考にしてみてください。
クロッキーの効果と絵の変化についてはこちらの記事をご覧ください→初心者がクロッキーを一ヶ月以上続けた結果 効果は抜群だ!
必要なもの
紙…クロッキー帳じゃなくても描きやすい紙で大丈夫です。ダブルリングのノートだとめくりやすいのでおすすめ。
鉛筆orペン…鉛筆の場合は2B以上の黒いもの。ペンの場合は描きやすいサインペン・ボールペンを使ってください。
ここで紹介する方法は一発書きなので、消しゴムは不要です。
ムーヴィング
ムーヴィングとは手を止めずに自由に鉛筆を動かし続けることです。
モデルの体軸・重力・骨・筋肉…それらを全て感じたままに線で表します。
画像は高桑真恵先生の人体クロッキー―美術解剖学をデッサン・アニメ・漫画に活かすより。
私がクロッキーを始めるきっかけを作ってくださった本です。
ムーヴィングで得られるメリットは
- 仕上がりを気にせず、なんでも線に描き起こせるようになる
- 手を使って人の形を記録することができる
- 目に見えない運動曲線を描くことで、筋肉の流れをイメージすることができる
- 輪郭線を意識せずに描ける
です。
写真をみたり実際の人間をみながら、それをひたすら線として描き起こします。
最初はすごくイライラします。こんなぐっちゃぐちゃで大丈夫なの?と。
しかし、慣れてくると必要な部分だけを描くようになっていきます。
線が自然に減っていくため、人らしい形が出てきます。この段階になると人間に柔らかさが出てくると思います。人が人らしくかける→楽しい→もっと描くようになる、という仕組み。
記憶クロッキー
1.街中である一定の風景をじっと見つめます。笑ってる親子、かがんでる男性‥何でもいいです。
2.そして数分後にノートとペンを取り出し、モデルを見ずに思い出しながらクロッキーします。
メリット
- 記憶力を鍛える
- 思い出しながら人を描く力を鍛える
- 人を記憶することで、模写以外のオリジナルも描けるようになる
描いたものしか上手くならない=描けばうまくなる、ということ。
人体を人体として目と頭と手で記憶することで、見なくても描ける力がついてきます。
最初は思い出せなくてイライラしますが、頭の中の映像をなぞるようなイメージで描くとうまく描けるようになります。
まとめ
人物を線として表すことに慣れると、徐々に絵も上達していきます。
外出する時間がなくても、スマホでクロッキーサイトを見ながらする事もできます→【30秒】人物クロッキーの練習をするのにおすすめのサイト